認知症の原因や、症状、認知症患者への対応方法、治療方法など。自分が認知症にならないためになど。

「ボケる」の混乱した使われ方

日本では、約30年ほど前から、病的な物忘れ、つまり「認知症」
でないことにも、「ボケ」という言葉が使われています。

「ボケ」「痴呆」「認知症」
この3つの意味を正確に理解している人は意外と少ないものです。

「ボケる」というのは、老若男女、日常的によく使います。


私の記憶をたどる限り、約25年前の私が小学生だった時代から
本当に頻繁に使われていました。

例えば、宿題をよく忘れる生徒に対して
「本当にボケてるわね。今度は宿題忘れないでね!」と
いう言葉を発しながら担任の先生が叱っていたのを
覚えています。

またちょっと疲れてボーッとして、音楽教室に行く時に
図工の道具を持って行こうとした同級生は、友達に
「何ボケてんだよ!」とか言われてからかわれていた
ものです。

このように「ボケる」とは、やるべきことを忘れたり、
場にそぐわないことを無意識にしたり、あるいはうっかり
した行為をした時によく使われるようになって
しまいました。

でも、このうっかりしたり、やるべきことを忘れるのは、
頭のしっかりした若い人でもよくやります。

このうっかりした行為をした人が病的な物忘れに
陥っているわけではないのは、明らかです。

しかし何故かおかしなことに、「ボケる」という言葉が
正常な人に対しても使われるようになり、定着して
しまったのです。

この事態が、「ボケる」とか「物忘れ」に対する理解を
不正確にし、混乱を招いてしまっています。