認知症の原因や、症状、認知症患者への対応方法、治療方法など。自分が認知症にならないためになど。

理論通りにいかない認知症の治療

「一体認知症は治せるものなのですか?」

認知症の患者さんのご家族からこのような
質問をたびたび受けます。

これに対する答えは、
「やってみないと分かりません」です。


これは、私の認知症の治療経験を総括した
答えです。

私はこれまでに100人以上の認知症の
症例を見てきました。

実際に治療に携わった例でないものを
含めると、500例を超えます。

その中で、認知症の初期に、認知症の進行予防の
ための「アリセプト(ドネペジル)」を期待して
投与しましたが、返ってボーっとしてしまって、
全く効果がなかった例もあります。

また、アルツハイマー型認知症が中等度に進行していて、
脳実質の萎縮も全体的に見られているにもかかわらず、
昔得意だった裁縫を作業療法で行わせた途端に、
頭がシャキッとし出した方もいらっしゃいます。

メマンチンという、現在まだ日本では認可されて
いませんが、アメリカで使われているかなり有望視
されている薬ですが、頭痛などの副作用のために
改善前に中止してしまう例が多くあります。

このように認知症の治療は実際に行ってみないと
結果が予測できないものです。

しかし、薬物にしろ、その他の方法にしろ、
その人の脳に合った刺激を適切に与えることが
できれば、中等度までの認知症なら治る可能性が
あると言えます。