認知症の原因や、症状、認知症患者への対応方法、治療方法など。自分が認知症にならないためになど。

アルツハイマー型認知症が改善した例

脳実質そのものが萎縮してしまう、つまり脳を構成している
細胞そのものが変性(破壊)されてしまった結果起こる
アルツハイマー型認知症は、通常、治らない認知症として
認識されます。

しかし、診断当初に「治らない」と説明を受けても、その後の

ご本人の生活態度や周囲の方々の対応次第で、正常に近い
状態にまで回復した例もいくつかありました。

ある、74歳の女性の例です。

この方は、物忘れや昼夜逆転がひどくなって、親戚の方が
病院に連れてきた結果、「中等度のアルツハイマー型認知症」
と診断されました。

脳のMRIでは脳実質の萎縮が一目で分かり、脳波では正常に
比べて徐波が多く、記憶力の検査でも、正常な記憶力とは
程遠い結果が得られました。

薬を開始しましたが、既に認知症の進行を食い止めるには
効果のないことが判明しておりましたので、最少量の投与のみ
行いました。

要介護認定も受け、それに応じて、平日の昼間、デイサービスに
通い始めました。

そこで行われる体操教室に好んで参加するように
なりました。

この方は、昔、身体を動かすのがとてもお好きな方で、
テニス、器械体操が得意だったようです。

この体操教室を始めて身体を適宜動かすことで、昼間の疲れからか
夜は徘徊もせず、布団の中でしっかりと眠るようになりました。

生活が規則的になるにつれて、記憶力の検査の点数も
次第に良くなりました。

そして、数年ほど手をつけていなかった料理もする
ようになりました。

デイサービスで料理を習ううちに、昔やっていた料理の勘も
取り戻してきた、というのです。

そして驚いたことに、付き添いの親戚がお忙しいときには、
一人で受診日に病院に来るようになりました。