認知症の原因や、症状、認知症患者への対応方法、治療方法など。自分が認知症にならないためになど。

決め付けず、焦らず

医師より認知症と診断され、治る見込みはない、と
告げられると、ご家族はどのような反応を示すでしょうか?

絶望感を感じると同時に、今後の対応に不安を覚えます。

介護の問題、施設入所にかかる費用の負担など、
様々なことがのしかかってきて、ご家族自身も

苛立ちや不安感を抱え始めます。

実は、このご家族のマイナスの感情が、認知症の患者さんにも
大きな悪影響を及ぼしてしまっているのです。

「どうせもう治らないのだから」と頭から決め付けてしまうと、
認知症のご本人に対する態度が見下す方向に変化し、
次第に一人の人間として接することが困難になります。

ご本人の自尊心を傷つけるような言動も、周りの人は
何とも思わなくなる。
しかし、認知症の方は意外と自尊心を保持している
ことが多いのも事実です。

自尊心はあるのに、日々周囲からは人間として扱われなく
なりつつある。
事あるごとに、自尊心を傷つけられる
言動を浴びせられる。

このような状況が、認知症の患者さんの頭の中で混乱を招き、
ますます認知症を治りにくい方向へと導いてしまいます。

そもそも、ご家族が患者さんの自尊心を傷つけてしまうように
なるのは、ご家族自体にも、心の余裕がなくなってしまっている
からなのです。

心の余裕がなくなると、物事を一方的に決め付けたり、
不必要な焦りを感じてしまいやすくなります。

認知症の家族を抱えて大変だ、と悲観的に考えるのは
やめましょう。

自分たちだけではどうしようもないのだから、これからは、
福祉や介護など、外部からの助けをできるだけ借りて、
負担を少なくしていこう。

このように考えていくことで、ご家族にも心のゆとりが生まれ、
患者さんにも大らかに接することができ、ひいては改善の
方向へつながることもよくあります。